栃木県/バレーボールスクール/AVANZAR
代表コーチの中田です。
・アバンザールを立ち上げて4年目
・著書「バレーボール令和の教科書1年生」
・バレーボール指導歴10年以上
・1週間に1冊の読書量
・教育・バレーボール指導について20000時間以上を費やして研究・実践
はじめに
ストーリー:アイデンティティの喪失
私は長い間、控えメンバーとしてチームをサポートしてきました。
しかし、本音を言えばプレーしたいのです。コートのメンバーに混ざって、ゲームに参加したいのです。
「モップ、かけとけよ」
「お前はサポートだけ考えてればいいんだよ」ある日、私は突然、何のために体育館に来ているのか、自分が何なのかわからなくなりました。
このようなアイデンティティの喪失は、自分自身を他人の期待に合わせて形成してきた結果、真の自分を見失ってしまうことが多いです。
自分が何者であるか、何を望んでいるのかを明確にすることなく、他人の期待や価値観に生きていると、最終的には自分自身が何を望んでいるのかわからなくなってしまいます。
「自分らしさ」の重要性
個々の特性と才能
ストーリー:せっかくの才能
私はブロックアウトが得意で、独自のスタイルで点をとることができます。
しかし、監督からは「安定したプレーをすべきだ」と言われ、ブロックにスパイクを当てることをやめました。
その結果、打っても打っても守られてしまうことが増え、なんだかプレーすることがつまらなくなってきてしまいました。
解説
この場合、自身の特性と才能が抑圧されています。
自分自身の才能や特性を活かすことができない環境にいると、自己効力感が低下し、精神的なストレスがかかるものです。
精神的な健康
ストーリー:自分を隠してしまう
私は、自分がアタックに参加したいことを隠してレシーブに徹していました。
しかし、そのことが原因で次第にストレスを感じるようになり、ちょっとした仲間のミスにもイライラしてしまう。
「自分がアタッカーだったらあんなミスしないのに」
こんなこと考えたくもないのですが…精神的にも不安定になってしまいました。
解説
人が感じるストレスと不安は、自分自身を偽って生きることから来ています。
この状態が続けば続くほど、精神的に良くない状態になっていきます。
自分を見つけるプロセス
内省と自己認識
ストーリー:自分に合ったポジション
私は長い間、何が自分に合っているのかわからず、多くのポジションを転々としていました。
「私は…セッターとしてチームを支えたい」
ある日、私は自分の価値観や興味について深く考え、ようやく自分に合ったポジションを見つけました。
解説
この経験のように、自己分析と内省は非常に重要です。
心理学では、自分をよく分析できる人は、自分自身の感情や考え、行動に対する理解が深く、それによってより適切な選択ができるとされています。
他人との比較を避ける
ストーリー:あいつよりも
私は、常に他人と比較してばかりいました。
「あいつはもっと強いスパイクを打つ」
「あいつよりはサーブレシーブが上がるから、今のままでいい」その結果、私は自分自身の成果を正確に分析することができず、常に他人に影響されて不安と焦りを感じていました。
今思えば自分が成長できる部分も、自分より下の人間を見て満足して、無駄にしていたと反省しています。
心理学的解説
このように他人と比較することは、自己評価を下げる可能性があります。
心理学では、他人との比較による自己評価の低下を「社会的比較」と呼びます。
このような比較が続くと、自己効力感が低下し、自分自身の価値を見失いがちです。
自分らしさを維持する方法
境界を設定する
ストーリー:八方美人
私は昔から人助けが好きで、誰からも頼まれると断れない性格でした。
「助けてくれてありがとう」
そう言われるのが生き甲斐でした。
しかし自分を犠牲にして他人を優先した結果、自分自身の時間やエネルギーがなくなり、ストレスが溜まっていきました。
解説
このように、自分の境界をしっかりと設定できないと、他人の要求に応じ続けることで自分自身を犠牲にしてしまいます。
心理学では、このような状態を「過度な適応」とも呼びます。
過度な適応は、そのときは他人との関係をスムーズにするかもしれませんが、長い目で見ると自分自身の健康を損なう可能性があります。
なぜ、あなたであるだけで素晴らしいのか
人には得意がある
ストーリー:上手ではないけれど
私はプレーは上手ではありませんが、チームを動かすリーダーとしてのスキルを持っていました。
私はそのスキルを活かして、チームが抱える問題の多くを解決しました。
コートにはなかなか入れませんでしたが、充実した時間でした。
解説
このように、自分らしさを活かすことで、他人や社会に独自の貢献をすることができます。
心理学では、自分の行動が他人や社会に良い影響を与えると感じることで、自己効力感が高まるとされています。
これは「自己有用感」とも呼ばれます。
自分の充実が他人の充実
ストーリー:私は私
私は、自分自身を受け入れ、自分らしさを大切に生きています。
なので、私はいつも幸せを感じているし、毎日が楽しい。本気で、生きてて良かったと思えるんです。
チームの仲間からも「見ているだけであたたかい気持ちになれる」と言ってもらえます。
解説
人が感じる充実感は、自己認識と自己受容に基づいています。
自己認識が高く、自己受容ができる人は、精神的に健康な人が多く、人生に対する満足度も高いとされています。
まとめ
個性があり、満足に生きているだけで、あなたは素晴らしい。
誰かのコピーでなく、自分が自分であること。それが最も素晴らしいことです。
自分らしさを見つけ、それを大切にすることで、豊かな人生を送ってくださいね。
参考記事:【名言とノウハウ】自分が自分であるための7つの言葉